こんにちは!歩夢(高1)です。
今日は「食材研究所」をお送りします。
今月は「懐石料理と会席料理」です。
どちらも「かいせき」料理という読み方で、同じ日本料理なんですが、実は全く違う料理なんです。
懐石料理は茶事を催す際に、茶をふるまう前に供する食事です。
反対に会席料理はもともとは俳席の集まりが由来の食事で、現在は料亭や旅館で供される食事です。
では「懐石料理」と「会席料理」、どういうコースなんでしょうか?
まずは「懐石料理」のコースを紹介します。
懐石料理はお茶会の主催者である亭主が来客をもてなす料理で、調理、接客は全て亭主が行います。現在は懐石料理が専門の日本料理店やお茶屋などの料理人が調理をし、接客スタッフが接客をします。
コースですが、流派によって若干の違いがありますが、基本的なものは以下の通りです。
①飯、汁、向付:ご飯と汁物(みそ汁)、向付が先に出されます。向付は一汁三菜の1菜目にあたるもので、刺身などが盛られます。ご飯は1口程度を残し、汁物はすべて飲みます。向付は後ほど酒が出されてから食べることになります。
②酒:酒は①の汁を飲み切った頃合を見て、亭主が客に酒を注ぎます。酒はコースの中で3回ほど出されます。
③煮物:1献目の酒が出された後に煮物が出されます。煮物は野菜やしんじょ、湯葉などが中心で、懐石料理のメインに相当します。その後におかわりのご飯と汁物がつけられます。
④焼き物:焼き物は煮物の後に出されます。焼き物は焼き魚など。
⑤預け鉢:預け鉢は一汁三菜である向付、煮物、焼き物のあとに出される料理で、炊き合わせ(煮物)などの料理が登場します。
⑥吸い物:預け鉢などを食べ終わった頃合を見て、吸い物が出されます。
⑦八寸:八寸は角盆に数種類の酒の肴となる珍味を品よく盛り付けたものです。
⑧湯、香の物:すべての料理を食べ終わったところで、湯と香の物が出されます。湯は茶わんに残ったご飯にかけて湯漬けをし、最後に湯を全部飲み切ります。香の物は漬物のことです。
⑨菓子(甘味):食事の後に菓子が出されます。菓子は和菓子です。
次は「会席料理」のコースです。
会席料理も一汁三菜が基本ですが、一品ずつ食べる喰い切りのものと、宴会時の配膳方式の2種類ですが、基本的な流れは以下の通りです。
①先付:前菜のことで、懐石料理でいえば八寸のことです。
②椀物:吸い物、煮物が出されます。
③向付:刺身、なますが出されます。
④鉢肴:焼き魚などの焼き物が出されます。
⑤強肴:炊き合わせなどが出されます。
⑥止め肴:酢の物、あえ物が出されます。
①先付~⑥止め肴の間に酒が供されます。これ以外に天ぷらなどの揚げ物、茶わん蒸しなどの蒸し物、鍋物が出される場合があります。
⑦食事:ご飯、止め椀、香の物が出されます。止め椀はみそ汁のことです。
⑧水菓子:果物が出されます。
ちょっと似ているようで違う「懐石料理」と「会席料理」。シーンに合わせて食べてみてくださいね。
*参考リンク*
ウィキペディア(会席料理):https://wpedia.goo.ne.jp/wiki/%E4%BC%9A%E5%B8%AD%E6%96%99%E7%90%86
ウィキペディア(懐石):https://wpedia.goo.ne.jp/wiki/%E6%87%90%E7%9F%B3%E6%96%99%E7%90%86
*参考文献*
「フードコーディネーター教本」 日本フードコーディネーター協会編 柴田書店
ランキングに参加しています。ぽちっと押してください!